結膜とは白目の表面と瞼の裏側を覆っている膜です。なんらかの原因で結膜に炎症が起こる病気です。
結膜炎には大きく分けて、細菌による感染とウイルスによる感染があります。
原因菌はインフルエンザ菌や肺炎球菌、黄色ブドウ球菌などです。子供や高齢者は感染しやすくなります。
目ヤニが出る、眼が赤い、涙が出るごろごろするなどです。
抗菌点眼薬による治療が基本です。細菌の種類によっては、抗菌剤の内服も必要になります。大体1~2週間でよくなります。
細菌性結膜炎
1:はやり目(流行性角結膜炎)
アデノウイルス8型・4型・37型・19型に感染
瞼の裏側にぶつぶつや充血・流涙が強く見られます。感染して7~12日位で発病します。
はやり目
はやり目のあとにおこる点状表層角膜炎
2:プール熱(咽頭結膜熱)
アデノウイルス4型・3型に感染。プールで感染することが多く、プール熱と言われます。
瞼の裏側にぶつぶつができ、咽頭炎による発熱があります。感染して5~7日で発症します。
目ヤニを綿棒で採取し、アデノチェックという検査キットを使って、陽性か陰性か調べます。
判定に7分くらいかかります。
しかし検体中のアデノウイルス抗原量が検出感度以下の場合や検体採取が不十分な場合など感染していても陰性になる場合があります。
この病気に有効な点眼薬はありません。補助的に他の感染を防ぐために抗菌点眼薬や炎症を抑えるためにステロイド点眼薬を使用します。
発症してから約1週間後位が症状のピークで2~3週間で改善されることが多いです。
細菌性の結膜炎と違い、なかなか治らないというのが特徴です。
結膜炎の症状が治まったころに、くろめ(角膜)の表面に点状の濁りができてかすむことがあります。この時急に点眼をやめると,くろめの濁りが強くなり視力が落ちてくることがあります。治ったかな?と思っても医師がいいというまでは点眼は続けてください。
Aはやり目を起こすアデノウイルスはいろいろなところに付着し強力な感染力を持ちます。手で目を触り、その手で何かを触り、それを誰かが触って目に触れるとうつってしまいます。
A感染力がとても強く、学校保健安全法では感染力がなくなるまで出席停止とされています。目の充血や目ヤニがなくなるまでお休みする必要があります。つまり10日~2週間位はお休みする可能性があるということです。よくなったら、医師に登校・登園許可証を書いてもらってください。
A大人の場合出勤は可能ですが、強力な感染力がありますので要注意です。他の人に接する仕事など職種によっては出勤しない方がいいでしょう。