home > 霰粒腫切開手術
瞼にあるマイボーム腺の出口が詰まって炎症が続いた結果,肉芽種という硬いしこりができる病気です。
細菌感染が疑われる場合は、霰粒腫ではなく麦粒腫と呼ばれます。麦粒腫では、しこりはわずかで赤く痛みを伴って腫れている状態です。麦粒腫は、抗菌剤の内服や点眼薬でよくなることが多いです。
外側の霰粒腫
内側に突出した霰粒腫
年齢・病変の位置・皮膚の状況などによって異なります。
薬物治療
抗菌剤の内服や点眼
皮膚面からの切開
皮膚を外から切開して内容物をかき出します。縫合することが多いです。
結膜面からの切開
瞼の裏側を小さく切開して内容物をかき出します。
結膜面の切開・縦切開
皮膚面の切開・横切開
手術に対して理解できるお子さん、大人は2%キシロカインという局所麻酔剤を注射して手術をします。血管確保のための点滴をしながら手術します。
手術に対して理解のできない幼児期のお子さんの手術の選択は苦慮することが多いです。
2歳くらいまでなら、押さえて一瞬で終わらせることのできる処置のみします。
3~6歳は一番大変なのでご両親とよくご相談して治療を選択します。
6歳以上で全身麻酔をご希望の方は日帰りで全身麻酔手術してくださるクリニックに紹介します。
赤みがなく、くりくりした状態の場合、薬は効きにくいです。手術を受けた方が早く治ります。局所麻酔をし、瞼の裏を小さく切り、内容物を取り除きます。子供のくりくりしたタイプのものは手術が大変なことや自然に吸収する場合もあるので、様子を見ることが多いです。
※図は野田実香著眼瞼手術チャレンジノートより転載
皮膚が赤く薄くなってきた場合や破れて膿が出てきた場合
放置すると跡が残り、目の形が変わってしまうこともあります。皮膚のほうから切開して内容物を出します。皮膚のひきつれなどができる前に早急に手術したほうがよいでしょう。特に大きなもの、下の瞼にできたもの、縦に長めのものは早く手術したほうがいいです。小さいお子さんで内容物が皮膚の外に破れてきた場合、指で膿を押し出すと、一気に治ることもあります。
押すと膿がでるタイプ
早く切った方がいいタイプ
切開しました
切開10日後
手術希望の場合は予約してご来院ください。
手術をする場合は血管確保のために、点滴させていただきます。
当日は眼帯したままお帰りになりますので、車や自転車のご来院はお控えください。
A麻酔は細い針を使って、ゆっくり注射します。注射するときはちくっとするものの、痛みはすぐにおさまります。
A手術当日の洗顔は禁止ですが、翌日からは可能です。
A手術をすればすぐにもとに戻ると思っていらっしゃいますが、数日は手術の影響で腫れています。だんだんに収まりますので、しばらくお待ちください。
A翌朝には外します。
A手術翌日から可能です。