白内障が片目だけに起こるのはなぜ?原因や放置のリスク、手術について紹介

白内障 片目だけ

白内障は両目に起こることが多いですが、片目だけに発症するケースもある病気です。

片目だけ見えにくい、片目だけ白くかすむなどの症状が気になる方は、片目だけの白内障を発症しているかもしれません。

この記事では、片目の白内障の原因や特徴、放置のリスク、治療法などを紹介します。

ご自身が片目の白内障に悩んでいる方、ご家族の症状が気になる方は、ぜひご覧ください。

白内障は片目だけ起こることがある?

白内障 片目だけ

白内障は一般的に、加齢に伴い両目に進行するものとして知られています。

目の中の水晶体と呼ばれるカメラのレンズのような役割を担う部分が、濁ってしまう病気です。

しかし、実際には片目だけに発症することも少なくありません。

原因は多岐にわたり、外傷や糖尿病、紫外線、薬の影響など、特定の目にだけ負担がかかることで、片眼性に現れる場合があります。

また、もともとの体質や遺伝的要因、先天的異常が片方の目にのみ影響を与えることもあります。

初期段階では、もう片方の目が正常に見えるため自覚症状が遅れやすい点が特徴です。

しかし、放置すると視力の左右差が大きくなり、日常生活に支障をきたすことがあるため、早めの眼科受診が重要です。

片目だけ白内障を発症する原因

白内障 片目だけ

片目だけ白内障を発症する原因には、以下のようなものがあります。

  • 外傷の影響
  • 糖尿病やステロイド薬の使用
  • 紫外線や放射線などの環境要因
  • 先天的要因による片眼性白内障

それぞれ詳しく紹介します。

外傷の影響

外傷による白内障は、片目だけに発症する主な原因のひとつです。

目に強い衝撃を受けると、水晶体の膜や構造が損傷し、時間の経過とともに白く濁ることがあります。

特にボールや工具などで生じた打撲、金属片の飛び散り、手術や事故による外傷などが一般的です。

外傷性白内障は、受傷直後だけではなく数年後に進行する場合もあり、気づかないうちに視力が低下するケースも報告されています。

受傷後は定期的に眼科を受診し、経過観察を続けることが大切です。

糖尿病の影響

糖尿病は白内障の発症リスクを高める代表的な疾患のひとつです。

血糖値が高い状態が続くと、水晶体内のブドウ糖が代謝される過程でソルビトールという物質が蓄積し、水晶体の透明性が失われて濁りが生じやすくなります。

糖尿病性白内障は比較的若い年代でも発症することがあり、片目だけ進行するケースも珍しくありません。

血糖コントロールが不十分な状態では手術後の合併症リスクが高まるため、白内障の治療と並行して血糖の管理を徹底することが重要です。

ステロイド薬の使用

ステロイド薬は、炎症やアレルギー反応を抑えるために幅広く使われていますが、長期間使用することで白内障を発症する場合があります。

ステロイド薬による白内障をステロイド白内障と呼び、水晶体の後ろ側が白く濁る後嚢下白内障を発症する傾向があります。

点眼薬、吸入薬、内服薬、点滴などさまざまな方法で影響を及ぼす可能性があり、片目だけ症状が進むこともある点が特徴です。

発症の程度は個人差や使用量によって異なるため、自己判断で使用を続けたり、避けたりするのは控え、医師の判断のもとで適切な量を使用することが大切です。

紫外線や放射線などの環境要因

紫外線や放射線などを長期間にわたって浴びることは、白内障の原因のひとつです。

太陽光に含まれる紫外線は、水晶体のなかのタンパク質を変化させ、濁りを生じさせることがあります。

屋外での活動が多い方、日焼け止め対策を怠ってしまうなどは、片目から白内障が進行するケースもみられます。

また、医療や工業分野で放射線に曝露される環境にある場合も、片目に影響が偏ることが考えられるでしょう。

紫外線対策としてサングラスや深めの帽子をかぶるなど、目を保護する対策が有効です。

先天的要因による片眼性白内障

出生時から、あるいは幼少期に片目のみに白内障が見られる場合は、先天的要因が関係していることがあります。

これは遺伝的な要素や胎内での感染、代謝異常などが原因とされることがあります。

片眼性の場合、もう一方の目が正常であるために見えづらさに気づきにくく、発見が遅れることもあり注意が必要です。

特に乳幼児期に放置すると、弱視の原因になることがあるため、早期診断と治療が重要です。

小児期の定期的な視力検査や、親が日常の様子に注意を払うことで、早めに異常を察知できます。

治療方針は年齢や症状により異なりますが、適切な対応で視力の発達をサポートできます。

片目だけ白内障になったときの症状

白内障 片目だけ

片目だけの白内障は、見える方の目で自然に見えてしまうため症状に気が付きにくいですが、いくつかの代表的な症状があります。

ここからは、片目だけ白内障になったときの症状を紹介します。

片目だけぼやける

片目だけに白内障を発症した場合に多い症状が、片目だけぼやけることです。

視界の一部が白っぽくかすんだり、全体的に曇ったように見えたりすることがあります。

もう一方の目が正常に見えているため違和感に気が付きにくく、片目を閉じないと異変を感じられない点が特徴です。

文字を読むときやテレビを見るときに片目で見てみると、焦点が合いにくいと感じます。

症状が進行すると、夜間や暗い場所で見えにくくなることもあります。

二重に見える

片目の白内障では、視界が二重に見える「単眼性複視」が生じることがあります。

水晶体の濁りが光の通り道を乱し、網膜上に複数の像が映るために起こります。

両目で見ているともう一方の目が補うため気づきにくいのですが、片目を閉じて確認すると、物の輪郭が二重や三重に見えるのが特徴です。

進行すると視界のにじみが強くなり、文字の判読や細かい作業に支障をきたす場合もあります。

眼精疲労や頭痛を伴うこともあるため、見え方に違和感があるときは早めの受診が推奨されます。

まぶしさを感じる

白内障が進行すると、水晶体の濁りによって光が乱反射し、まぶしさを強く感じることがあります。

特に太陽光や車のヘッドライトなど強い光を浴びた際に、一時的に視界が白くかすむことが特徴です。

片目だけに症状がある場合、健常な目との光の感じ方に差が生じるため、屋外活動や運転時に不快感を覚えることもあります。

サングラスや帽子で紫外線を遮ることは一時的な軽減に役立ちますが、根本的な改善には眼科での診断が不可欠です。

症状が軽くても進行性であるため、まぶしさが続く場合は白内障の初期サインとして早期の確認を行うことが望まれます。

距離感がつかみにくい

片目だけが白内障になると、両目の視力バランスが崩れ、奥行きや距離感を正確に捉えにくくなります。

これは立体視がうまく働かなくなるためで、階段の昇り降りや物をつかむ動作で誤差が生じることがあり危険です。

片目を閉じて生活しているような感覚になり、転倒やぶつかりやすい状況が増えることもあります。

特に高齢者では、この距離感のズレが日常生活の安全性に影響を与えるため注意が必要です。

眼鏡で矯正しても改善が難しい場合が多く、医師の指導のもとで適切な治療法を検討することが大切です。

運転中に危険を感じることがある

片目だけ白内障が進行すると、運転中の視界に違和感を覚えることがあります。

特に夜間や雨天時は光の反射で視界が眩しくなり、対向車のライトがまぶしく感じたり、道路標識が見づらくなることがあります。

また、片方の目の焦点が合わないことで距離感が狂い、車間距離を誤りやすくなるのも特徴です。

こうした状態は事故のリスクを高めるため、少しでも見えづらさを感じたら運転を控え、眼科で検査を受けることが重要です。

片目の白内障を放置するリスク

白内障 片目だけ

片目だけでも白内障を発症している場合、そのままにしてしまうとさまざまなリスクが生じます。

ここからは、片目の白内障を放置するリスクを紹介します。

両目に進行する可能性

片目にだけ白内障を発症した場合でも、時間の経過とともに反対の目にも進行していくことは珍しくありません。

加齢による白内障は両目に発症しやすく、初期段階で片目にだけ症状が出ている場合でも、後からもう一方の目に同じ変化が起こることがあります。

片目の視力低下に慣れてしまうと、もう一方の目に症状が進んでいることに気が付きにくく、分かったときには日常生活に大きな支障をきたしていることがあります。

視力の左右差が大きくなると、頭痛や疲れ目を引き起こすこともあり注意が必要です。

バランス感覚の低下

片目だけの白内障を放置すると、視力の不均等からバランス感覚が低下しやすくなります。

人間は両目の視力を使って距離感や空間認識を行っているため、片目だけ視界がぼやけると立体的な物の位置関係がつかみにくくなり注意が必要です。

歩行時につまずきやすくなったり、階段の高さを正確に判断できなかったりして、転倒のリスクも高まります。

また、バランス感覚の乱れは頭痛や肩こりにつながることもあり、時間が経つほど日常生活への影響が大きくなる恐れがあります。

仕事や運転でのトラブル

片目に白内障を抱えたまま働いたり運転したりすると、思わぬトラブルにつながることがあります。

特に運転では距離感のずれやまぶしさの強さが危険を伴い、標識が見づらい、車間距離が掴みにくいといった問題が生じます。

仕事においても、パソコン作業や接客などで視界のぼやけがストレスとなり、作業効率の低下やミスにつながることがあるでしょう。

片目が見えにくい状態に慣れてしまうと、自分では気づかないうちに負担を増やしてしまうこともあります。

片目だけの白内障は生活習慣にも注意が必要

白内障 片目だけ

片目だけ視力が低下したり、まぶしく感じたりする状態では、日常生活に支障をきたす可能性があります。

片目の手術で白内障を治療することもできますが、手術を選択せず経過観察をする場合でも、生活習慣に注意が必要です。

紫外線対策の徹底

白内障の進行には紫外線が影響するとされており、片目だけに白内障がある場合でも、日常的な紫外線対策は非常に重要です。

紫外線は晴天時だけでなく曇りの日にも降り注ぐため、季節を問わず目を守る意識が求められます。

外出時にはUVカット機能のあるサングラスや帽子を活用することで、紫外線が直接目に入るのを効果的に防げます。

また、スポーツや屋外作業などで日差しを浴びる機会が多い人は特に注意が必要です。

片目だけ白内障が進行していると、もう片方の目へ負担がかかりやすく、結果として両目に症状が広がる可能性もあります。

日常生活の中で無理なく続けられる紫外線対策を取り入れましょう。

バランスのとれた食事

白内障の進行を遅らせるためには、日々の食事内容も大きく関わります。

特に抗酸化作用をもつ栄養素は、目の健康をサポートするとされており、ビタミンC・ビタミンE、ルテイン、亜鉛などの摂取が推奨されています。

これらは緑黄色野菜、柑橘類、ナッツ類、魚介類などに多く含まれています。

片目だけ白内障がある場合、もう片方の目の健康を守るためにも、偏りのない食事を心がけることが重要です。

また、過度なアルコール摂取や喫煙は目の老化を早める一因となるため、生活習慣の見直しも白内障予防に役立ちます。

定期的な眼科受診

片目だけに白内障がある場合、定期的な眼科での診察を受けることが推奨されます。

白内障は徐々に進行するため、初期の症状は自覚しにくく、本人が気が付かないうちに症状が悪化している可能性も否定できません。

片目に症状があるともう一方の目に負担がかかりやすくなり、視力低下や疲れ目が生じやすくなります。

定期的に眼科を受診し、白内障の進行だけではなく緑内障などの眼疾患の有無を確認しましょう。

まとめ

片目だけに白内障が起こるケースは決して珍しくなく、外傷、糖尿病、紫外線、ステロイド薬の使用など、原因はさまざまです。

片目の見えづらさはもう一方の目が補うため気づきにくく、発見が遅れやすい点が特徴です。

つつみ眼科クリニックでは、専門分野ごとの実績が豊富な医師が患者様の治療を担当します。

片目だけに違和感がある、生活習慣の指導を受けたいなどと考えている方は、ぜひご相談ください。