子供の目の発達には小さい時から絶えずものを見る訓練が必要です。もしこどもの視力が発達する途中で、物を見る訓練ができなかったら、どうなるでしょうか?この場合、視力の発達は抑えられ止まってしまいます。これを弱視と言います。弱視とは眼鏡やコンタクトレンズで矯正しても視力が出ない状態を言います。
弱視は保護者が気をつけていてもわからないことがあります。特に片方の弱視の場合、よい方で見ているので、発見が遅れやすいです。3歳児検診はきちんと受けましょう。1回の検査でキチンと測れなくても、何度か検査しているうちにできるようになります。
乳幼児の場合でもビジョンスクリーナーという機械を使えば大体の屈折異常の発見ができます。子供さんから離れて検査をしますので、怖がらずに検査できます。自分で測る視力検査がきちんとできない場合はご自宅で練習して来ていただく場合もあります。
ビジョンスクリーナー
子供の年齢や見えなかった時間の長さで、よくなる場合とならない場合があります。8歳くらいまでが弱視の治療のタイムリミットと言われています。
アイパッチ
◆ 9歳未満の弱視の眼鏡には社会保険組合からの補助金が出ます。
◆ 詳細は斜視弱用眼鏡療養費のサイトをご覧ください。
すこしでも異常に気付いたら眼科を受診しましょう。
Aまだ小さいことと眼科に不慣れなために視力が測れなかったのでしょう。ビジョンスクリーナーを使用すればおおよその屈折状態はわかります。何度か通院されているうちに測れるようになりますので心配いりません。
A眼鏡をかけて眼に入る光線をちゃんと網膜に映し出し、それを脳に送る必要があります。治療開始年齢が低年齢であればあるほど、よい結果が得られます。一般に8歳くらいが弱視治療の成功するかどうかの境目と言われています。早く眼科医に相談し、必要だと診断されたらメガネをかけましょう。
A小さい時にはあまり不自由を感じることはないかもしれませんが、学校に行くようになると、長い間読書したり、勉強に集中すると疲れやすくなったりします。
大人になって視力を上げようとしても、眼の成長は止まっていますから、視力の回復は難しいです。最悪なことがある可能性も考えて,できる限りのことをしておく必要があります。
A治療をして弱視の方の視力が1,0くらい出て、両眼視機能(両目を使う力)が回復したら成功したと言えます。もう治ったと、眼鏡をかけなくなる方もおられます。屈折異常があるのに眼鏡をはずしてしまうと、無理な調節をし続けることになります。眼鏡をかけ続けた方が疲れないので、おかけになることをお勧めします。
お子さんが使用する斜視・弱視の矯正眼鏡は、いくつかの条件を満たす場合、眼鏡の購入代金の一部が返金されます。
斜視・弱視の眼鏡は成長過程の子供の目の一生を左右する大切なものです。そのため補助金が出るのです。
対 象:9歳未満の小児が使用する斜視・弱視眼鏡もしくはコンタクトレンズ
申請窓口:各保険者が窓口になります。
保健所の一番下に記載されている、保険証を管轄している団体のことです。
例えば国民保険ならば各市町村、社会保険ならば勤務先や協会、けんぽ支部などです。
(どこが窓口かわからない場合は勤務先にご相談ください。)
・2回目以降は以下の条件が追加されます。
・5歳未満は前回の申請から1年以上たっていること。
・5歳以上9歳未満の場合、前回申請から2年以上たっていること。
※ご注意
医師の処方箋以外の眼鏡(眼鏡店における処方)は対象外となります。
購入代金の全額が返金されるわけではなく、上限額も設定されています。